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もうはなさない 42

2014/11/15 (土)  カテゴリー/もうはなさない

通された応接室で社と蓮は仕事の交渉をしていた。
ある程度説明を終え、一息ついていた時だった。
荒いノックの音がしたと思ったらホテルマンが慌しく入室してきた。
蓮達に一礼すると社長に近づき何か耳打ちする。
すると社長の表情は見る見る険しくなっていった。

「分かった・・・・すぐに行く。」
「何かあったんですか?」

聞いていいものか迷ったが、社が声を掛けた。
その問いかけに、社長は少し苦い顔をする。

「実は・・・・修学旅行の生徒が2人行方不明になったと。」

交渉は明日にして欲しいといわれ、仕方なく用意された部屋へと向かう。
ホールを慌しく行きかう関係者や救助隊の姿がエレベーターの中から見えた。
外は吹雪きで中々助けに行けないのだろう。
まさかと思いながらも、蓮の中で不安を生まれる。
それを察したのか、社が心配そうに蓮の様子を窺っていた。

「蓮・・・・心配なら電話してみたらどうだ?」

自分の誕生日に電話するのも気が引ける。
そう思いながらも、やはり気になった蓮は部屋に戻るとキョーコの携帯に電話を掛けた。
だが、呼び出し音が鳴るばかりで一向に出る気配がない。
それから数分後・・・・・慌しく鳴るインターホンに蓮は何事かと扉を開けた。
廊下には、携帯を手に切羽詰ったような表情の社が立っていた。

「どうかしたんですか?」

とにかく、中に入るように促すが、社は微動だにせず言葉を捜しているようだった。
その様子で、まさかと蓮も不安になる。

「蓮・・・・・落ち着いて聞いてくれ・・・・・・・キョーコちゃんが・・・・・・・遭難した。」
「!!」

驚きのあまり、声もでない。

「気になったから・・・・・琴南さんに電話してみたんだ・・・・・。」

一体いつの間に携番を交換したのか?
だが、今はそんな事はどうだっていい。

「そしたら・・・・キョーコちゃんが遭難したって・・・・・・・・・・・不破と一緒に・・・・・。」

一息置き、社はその名前を口にした。

「不破と・・・・・ですか?」

言葉の意味を理解するまで時間がかかった。
それ程、不破の名前とキョーコに何が起きたのか頭の中で整理できない。

「とにかく、琴南さんが詳しい話をしたいから、今から先生の目を盗んでこっちに来るって。」

だから、俺の部屋にと言いかけた社を、通路の向こうから呼ぶ声が聞こえる。
そちらに視線を向けると、廊下の向こうから奏江が走ってくるのが見えた。

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