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もうはなさない 9

2013/01/26 (土)  カテゴリー/もうはなさない

本当に付き合うまでが長かったと思いながら、この手を絶対に離さないと蓮は密かに思っていた。
日が傾き始めた頃、蓮はキョーコの手を繋いだまま来た目的の場所へと急ぐ。
夕食前にどうしても見せたかった景色。
平日とあって、思ったよりも人の並びは少ない。
数分ほど待った後、蓮達は観覧車へと乗り込んだ。
ゆっくりと観覧車は二人を空へと近づけていく。

「展望台からの景色とはまた違って、眺めがいいですね。それに夕焼けが綺麗。」

先ほど行った展望台は街並みが見えて爽快だったが、観覧車からは街並みも海も見渡せる。
夕日が海に沈み始めるこの時間の景色を蓮はキョーコに見せたかったのだ。
向かいに座るキョーコは感動の声を上げる。
その様子に蓮は満足そうに微笑んだ。

「見てください!?もうあんなに人が小さく見える。」

キョーコは体を反転させて下の様子を伺いながら感嘆の声を上げる。
その言葉に、蓮は立ち上がるとゆっくりとキョーコの前に立って外を除いた。

「本当だ。結構高いところまで上がってきたからね。」
「わっ!?」

ゴツン!?

急に蓮の声が耳元で聞こえて、キョーコは驚きのあまり振り返り、予想以上に蓮が近くに居た事に再び驚き、観覧車の窓に頭を打ちつけた。

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もうはなさない 8

2013/01/18 (金)  カテゴリー/もうはなさない

どのくらい眠っていたのだろう。
薬のせいなのか頭がぼんやりとする。
蓮は目を覚ますとゆっくりと視線を彷徨わせ時計を見た。
時計は23時を回っている。
鈍い頭で、キョーコにいった言葉を後悔していた。

「もっと他に言い方があったろうに・・・・・・。」

どうしても目の前の光景が気に入らなくて、思わずあんな態度と言葉で追い返してしまった。
折角心配してここまで来てくれたというのに。
冷静に考えれば惜しい事をしたかもしれないと、後悔の波が押し寄せる。
その時、ふと身体に何かの重みを感じそちらへ視線を向けた蓮は愕然とした。
蓮の眠るベットの横に座りこみ、ベットに突っ伏してすやすやと眠るキョーコの姿・・・・・・。

「なっ、ど、どうして最上さんが・・・・・・・・。」

そう言えば、おでこにのせられている濡れタオルが冷たい。
少し下がった熱がまた上がりそうなほどの衝動。
蓮は気持ち良さそうに眠るキョーコを、かわいそうかと思いながらも揺り起こした。

「最上さん、最上さん・・・・・・。」

揺さぶられたキョーコは眠い目を擦りながら目を覚ました。

「・・・・・敦賀さん・・・・・。目が覚めたんですか?喉乾いてませんか?」

そう言って、キョーコは蓮が何か言う前に、キッチンに戻ると水を持って戻ってきて蓮に差し出した。
素直にそれを受け取ると、一気に飲み干していく。

「おなかすいてませんか?」
「少し・・・・ってそうじゃなくって、どうしてここにいるの?」
「どうしてって・・・・・・。」

キョーコは社と一緒には帰らなかった。
あの後、社にここに残りたいと告げ社も何かを悟ったのか、何も言わずに1人帰っていった。
もちろん蓮に怒られる事覚を覚悟して。

「敦賀さんが心配だったから・・・・・・・。」

その言葉は蓮には嬉しいような、切ないような・・・・・。
どうせ、病気の人をほおって置けませんって言われるのだろう。
そんな事を思いながら、寝汗を掻いた服を着替える為にキョーコを部屋から追い出す。

「はぁ~。まったく、社さんにちゃんと送っていくように頼んだのに・・・・・。」

時計を見ながら、大事な事に気がついた。

――――― こんな時間に、1人暮らしの男の部屋にいるなんて、親に知れたら大変なことになるんじゃないのか?

そう思った蓮は、慌ててキョーコがいるであろうリビングへとだるい身体をおして向かう。
だが、当の本人はのんきにキッチンでおかゆを温めていた。

「・・・・・最上さん、ちょっとこっち来て。」
「あ、もうおかゆが温まりましたから、これ食べて薬飲んでください。」

そう言いながら、おかゆを盛り付けると蓮の前に差し出した。

「最上さん、そうじゃなくて・・・・・・。」
「冷めないうちに食べてくださいね。あ、薬出さないと・・・・・。」

蓮の話を誤魔化しながら、キョーコは蓮の寝室に薬を取りに行ってしまった。
1人残された蓮は、仕方なくキョーコの作ったおかゆを口に運ぶ。

「・・・・・うまい・・・・・。」

正直、食欲はなかったものの身体は欲していたのかもうひと口と口に運ぶ。

「そうじゃなくって・・・・・・・。」

戻ってきたらちゃんと話て帰さないと・・・・・・。
付き合ってもいないのに、こんな時間に一緒に居たとなれば親にだって印象が悪くなってしまう。
まぁ、付き合うとは限らない為、いらぬ心配かもしれないが・・・・。
そんな事を考えていると、キョーコが戻ってきた。

「最上さん、ここに座って。」

真剣な顔でそう言われ、キョーコは薬と水を手に蓮の前に座った。

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もうはなさない 7

2013/01/11 (金)  カテゴリー/もうはなさない

夏休み、バイトが忙しかったものの何度か遊びに出かけてみた。
優しくて気が利いて・・・出逢った時から良い人だとは思ってたが出かける度に気になるのは周囲の視線。
どう見たって不似合いな2人・・・・・・・お世辞にもお似合いだなんて自分でも思えない。
次こそは断ろうと決意して約束の場所に行くのだが、待っている蓮の嬉しそうな笑顔を見ると、なかなか言い出せない。
自分も告白して振られた身・・・・・・振られた時のあの辛さを考えればやはり言い出せなかった。
そうこうしているうちに夏休みも後半を向かえ、キョーコは部活の合宿で一週間久しぶりに家に帰ってきた。

「はぁ・・・・疲れた・・・・みんな食欲旺盛過ぎなのよ・・・・。」

キョーコの所属しているのは演劇部。
といっても、衣装作りや大道具の手伝い、合宿になれば食事の用意なども担当するいわゆる裏方の仕事。
そもそも、部活に入るとバイトが出来なくなる為、入るつもりは無かった。
奏江が演劇部に入っていたのもあって、バイトが無い日に一緒に帰る為に覗く程度。
入るきっかけになったのは文化祭が近づき、本番さながらに衣装を身に付け練習する姿を見ている時だった。
衣装は代々先輩達が置いていったもので、くたびれた物も多数。
そんな衣装を奏江が着るのは気の毒と、キョーコは奏江の衣装を縫い直したのだ。
それを聞いた部長から裁縫の腕を買われ、イベントの時だけでもいいから入部しないかと誘われた。
今回は秋の文化祭に向けての夏合宿だった。

「帰ってきたのはいいけどお母さん出張だっけ・・・・・。」

昨日メールにそんな事が書いてあった事を思い出し、キョーコは洗濯機を回した後、夕食をどうしようかと冷蔵庫の中を確認する。
残念ながら冷蔵庫にはこれといった物は入っていなかった。

「お母さん、私が作っておいたストック全部食べちゃったのね。」

合宿に行く前、キョーコが母の為に何食か作り置きしていたストックは、物の見事になくなっていた。
洗濯物を干し終わり、買い物にでも行こうとリビングに戻ってきたキョーコは、携帯の着信音に慌てて駆け寄る。
合宿に行くと蓮に告げていた為、気を使ってか蓮からの連絡は無かった。
毎日ではないものの、連絡を取り合っていた相手から、急に連絡がなくなると気になる。
この合宿の間、今頃どうしているのだろうと良く蓮の事を考えていた。
それなら自分から連絡すればいいのだが、もしかしたら忙しいのかもしれない・・・・・。
そんな理由をつけてキョーコはメールも電話もしていなっかった。
もしかしてと思いながら携帯に映し出された名前を見てキョーコは小首を傾げる。

「社さんが電話してくるなんてどうしたんだろ?」

メールは何度かやり取りしていたが、電話がかかってくるのは初めてかもしれなと思いながら、キョーコは電話に出た。

『キョーコちゃん・・・・・・助けて欲しいんだ・・・・・。』

切羽詰ったような声で、社は電話越しにキョーコにそう言った。

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今年も宜しくお願い致します

2013/01/09 (水)  カテゴリー/独り言

お正月気分も抜け切れていない今日この頃・・・・
皆様いかがお過ごしでしょうか(*´σー`)

今年もマイペースではございますが一生懸命妄想&創作したいと思っておりますので
拍手、感想など頂けると物凄く嬉しくて頑張っちゃうと思いますf(´-`;)ポリポリ
駄文ではございますが、今年1年お付き合いくださいますと幸いです(。◡‿◡。)

ここに訪問される皆様がステキでHappyな一年になりますように(≧人≦)
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