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Master and Servant 42

2011/09/22 (木)  カテゴリー/Master and Servant 全62話完結

誰かが自分に向かって刃物を振り上げている。
ダメだと思った瞬間、少女に庇われるようにその場に倒れこみ、そのまま庇った少女は刃物を背中に受けながら、それでも必死で守ろうとしている。

――――― なんだ・・・・・・この記憶は・・・・・?

自分の脳裏に映し出される生々しい映像に蓮は困惑する。

「蓮さま!?」

薄っすらと開いた瞳に最初に飛び込んできたのは、今にも泣き出しそうなキョーコの顔だった。
その表情が先ほどの少女と重なる・・・・・・。

――――― そうだ・・・・俺は・・・・・・あの時・・・・・・・・・。

「蓮!?」

少し視線をずらすと、いつも冷静沈着な社も慌てた様子で何か言っている。
だが、その言葉は耳には届いていない。

「キョーコ・・・怪我は?」

自分で思ったよりも出ていない声に少し驚きながら、蓮は自分の顔を覗き込むキョーコの頬に手を伸ばしながら、かすれる声で無事を確かめる。
キョーコはそんな蓮の手を取り、首を横に振って答えた。

「良かった・・・・今度は・・・・・・・・・・・。」

キョーコの耳に届いた言葉を最後に蓮は意識を失った。

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Master and Servant 41

2011/09/14 (水)  カテゴリー/Master and Servant 全62話完結

ただ事ではない途切れ方に、蓮と社は顔を見合わせ全速力で階段を駆け上がる。
部屋の扉を開けると、窓の外の広いテラスで尚をかばうようにしながら男達と戦っているキョーコの姿が見えた。

「蓮、お前はここに・・・って、俺の話を聞いてるのか!?」

社の制止を無視して真っ直ぐにテラスへと向かう。

「お前が行ったらややこしい事になるだろう!?」

どうにかして蓮を引きとめようと社は蓮の前に立ちはだかる。
尚を仕方なく守りながら男達と戦っていたキョーコは、視界に見えた蓮の姿に驚いた。
只でさえ緊迫したややこしい所に蓮まで来られたのでは余計にややこしくなる。
蓮の前に立ちはだかる社に、早く蓮を安全な場所に連れ出して欲しいと頼もうと思ったが、先ほどの攻撃でインカムが砕け散った為どうする事も出来ない。
蓮に気づいた男のひとりがナイフを蓮に向かって振りかざした。
だが、その攻撃を難なくかわすとナイフを持った手を捻り上げ、そしてその場に押さえつけた。
その華麗な動きは本職のキョーコも舌を巻く程だった。
さすが護身術やガードの教育を受けていただけの事はある。

――――― だからって・・・・自らを危険な場所にさらしても良いって事にはならないわよ・・・・・・。

またも、自ら危険な場所に足を踏み入れる蓮。
以前にも、キョーコは注意したはずだ・・・・・立場を弁えて欲しいと。
キョーコは怒りを抑えながら蓮の方へと進み出ようと一歩踏み出した。

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Master and Servant 40

2011/09/02 (金)  カテゴリー/Master and Servant 全62話完結

バラの迷路の中を歩きながら、蓮はこれからどうしたものかと考えていた。
はっきり言って、この見合いを成立させるつもりなどさらさらない。
確かに、今まで無理やり押し付けられた見合い相手に比べれば、申し分ない娘だといえるだろう。
だが、蓮には受け入れられない秘密があった。
事情を知っているのはほんの一握りの人達と、蓮を生涯だた唯一の主と決めた社だけ。
それに、もう心の中には大事にしたい存在がある。

「蓮!?」

どうやって断ろうかあれこれ考えていると、社が血相を変えてやって来た。
その尋常ではない様子に、一緒にいた逸美もどうしたのかと心配そうな顔をする。

「百瀬様、お邪魔をして大変申し訳ございません。」
「何かあったんですか?」

深々と謝る社に、逸美は心配そうに声を掛けた。
逸美の言葉に、社は厳しい表情を見せる。

「ちょっとトラブルがありまして・・・・。」

そう言いながら、ちらりと蓮の方を見る。
その表情に何かを読み取った蓮は、とびっきりの笑顔で逸美に向き直った。

「すぐ戻ってきますから・・・中で待っていてもらえますか?」

笑顔でそう言って、蓮は逸美を促すように屋敷の中へと連れて行くと、ほかのお客たちの輪の中に逸美を預け社に渡された予備のインカムを着けた。
その瞬間、蓮の耳に飛び込んできた言葉・・・・・・。

『・・・・・好きなんだ・・・・・。』

その声は紛れもなく尚のものだった。

「社さん、彼女は何処に?」

蓮の抑揚のない声に、社はキョーコの待機場所を教え向かう。
その間にも、2人に会話は続いていた。

『・・・・・・それなら尚更戻る事は出来ないわ。』
『何でだよ!!』
『・・・・・契約内容を読んだ事は?』

キョーコの質問の意図を、蓮は素早く感じ取った。
社は、急ぎキョーコの元に向かう蓮の顔色を伺う。
この話は、蓮自身他人事ではないかもしれない。

『契約内容?そんなもの俺が知る訳ないだろ!』
『だったら教えてあげるわ。私たちガードにはね、絶対に破ってはならない項目があるの。その一つは・・・・警護対象者に恋愛感情を持ってはならない。そして、その対象者も警護人に恋愛感情をもってはいけない。』

そのまま長い沈黙が続く。
その言葉は蓮の心にも重く圧し掛かった。
広い屋敷の中を、社に案内されながら走っていく。
だが、複雑な上に無駄に広い屋敷・・・・・。
キョーコがいる所まで、なかなかたどり着けないでいた。

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