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Master and Servant 32

2011/05/18 (水)  カテゴリー/Master and Servant 全62話完結

シージャック騒ぎの切欠となった研究は宝田財閥が援助していたらしく、今回の事件は内々に処理されたようで、世間にこの事件が明るみに出る事はなく、闇に葬り去られる形となった。
船から戻った後、蓮に屋敷に帰ろうと言われたのだが、マリアと話もしたかったキョーコはそれを断った。
それから暫くして・・・・・。

「社さん・・・・ちょっといいですか・・・・・。」

廊下で呼び止められ、振り返れば危機迫る表情のキョーコがそこに立っていた。
社は何事かと思いながらも、蓮には気づかれたくないと言うキョーコの意見に賛同し備品室へとやって来た。
この部屋なら、もし目撃されても手伝っていたと言えばいい訳できる。

「それで、どうしたの?」

社の問いかけにキョーコは言いにくそうに切り出した。

「社さん・・・・私って蓮様に必要とされてないんじゃないかと思うんです。」

予想外の台詞に、社は動揺を隠し切れない。

「キ、キョーコちゃん!?どうしてそんな事・・・・・。」
「だって・・・・・・・。」

あの事件の後から、蓮は出かける時にキョーコを連れて行かなくなったのだ。
ここ最近新しい取引先からなどの会食で出かける事が多かったのだが、キョーコはその度に屋敷で留守番をさせられていた。
理由も、先方が女性嫌いとか人数が限られている場所だからなど、どれもキョーコを納得させるには不足な物ばかり。

「事件の後に蓮様の言う事も聞かずに屋敷に戻らなかったし・・・・昨日もガード外されて口論になったし・・・・・やっぱり蓮様・・・・・怒ってるんじゃないですか?」

契約ガードなのにも関わらず、主に意見したり説教じみた事も言ったりした。
実際、シージャック事件の時も、キョーコは蓮が船に乗り込んできた事を随分と責めた。
キョーコはそれが理由で最近ガードから外されているのではないかと考えたのだ。

「そんな事で怒るような奴じゃないよ。只単に、キョーコちゃんに屋敷に居てもらった方がセキュリティー的にも安全だからだよ。ほら、この屋敷って会社のありとあらゆる機密文章が置いてあるだろ?飛鷹君の所にも最近賊が入ったって言ってたし。」

船からヘリで戻る途中に、蓮と飛鷹がそんな話をしていた。
その事を思い出し、それとなく理由にしてみる。

「最近物騒だから、キョーコちゃんに屋敷を任せてるんだよ。」

我ながら苦しい言い訳と思いつつ、社はそう言い張る。
だが、以前から機密文章は置いてある訳だし、急に屋敷のセキュリティーを強化するのはどう考えてもおかしい。
いくらキョーコが鈍くても、それが真相かどうかくらいわかる。

――――― そうよね・・・・。社さんは蓮様に忠実だもんね。

知っていたとしても素直に話してはくれないだろう。
いくら昔なじみだとしても・・・・。

「社さん、すいません。変な事言ってお手間を取らせて・・・。忘れてください。」

ペコリと頭を下げ、キョーコは少し寂しそうな表情で近くにあったシーツを手に取ると部屋を出て行こうとする。

「ちょ、キョーコちゃ・・・・・・。」

引き止めたとして、本当の理由を話せる訳もなく・・・。
結局、社は引きとめ掛けた言葉を飲み込んだ。

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