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Master and Servant 16

2011/01/31 (月)  カテゴリー/Master and Servant 全62話完結

手錠と足枷をはずしたキョーコは、次にどうするか考えていた。
薄暗い部屋・・・・・・・・何かアクションを起こせば見張達が駆けつけてくるだろう。
キョーコは部屋に積んであったダンボールの山を蹴り上げた。
その瞬間、ダンボールは音を立てて崩れる。

「今の何の音だ?」
「部屋の中から聞こえてきたぞ!?」

見張り達が慌てて格子越しに部屋を覗き込むが、薄暗くて確認できない。
仕方なく、男達は部屋の扉を警戒しながら開けた。
そこには捕らえられているはずの人物の姿はなく、崩れたダンボールの山があった。

「どこいったんだ!?窓もないのに!?」
「ずっと見張ってたんだ!?この部屋のどこかに潜んでるは・・・・・うっ・・・・。」

一人の男が最後の台詞を言い終わらないまま床に倒れこんだ。
慌てて駆け寄ろうとしたもう一人のみぞおちに、キョーコの拳が入る。
二人の男は、キョーコの手によってあっさりと倒された。

「油断大敵って言葉を知らないのかしら。」

倒した男達をシーツで縛り、猿ぐつわを咬ませるとポケットから鍵を探す。

「とりあえず、脱出は成功みたいだけど・・・・・・とにかく蓮様を探さなくっちゃ。」

先ほどの部屋に鍵をかけ、地下の階段を駆け上がりると広い廊下に出た。
立派な調度品の数々に、それ相当のお金持ちの家だと言う事が分かる。
その時、数人の男達が現れた。
キョーコを見た瞬間、問答無用で銃を撃ってくる。
下手くそな腕前で、弾丸はキョーコには当たらず廊下の花瓶や窓ガラスに命中した。
襲い掛かる刺客達を一人づつ倒していく。
キョーコにしてみれば、なんら苦戦する相手でもない。
ただ、人数が少し多いと言った所だろうか。
全員を縛り上げ、あいている部屋に押し込むと鍵をかける。

「一体何人いるのかしら・・・・・・・。」

ひとりボヤキながら廊下を曲がり、階段を上がった所で厄介な奴に出くわした。

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Master and Servant 15

2011/01/26 (水)  カテゴリー/Master and Servant 全62話完結

蓮は内心、やっぱりそれかと思っていた。
命や金目当てじゃないとすれば、残すは蓮自身。

「すみませんが、俺は商品じゃありませんから欲しいと言われても・・・・・・。」
「茶化さないで。私の言ってる意味はお分かりでしょ?」

そう言いながら、蓮の横に座る。
そして、押しかかるように蓮の首筋に腕を絡めて来た。

「頭脳明晰、容姿端麗。敦賀財閥なんて興味ないの。お金は腐るほどあるんだもの。」
「・・・・・・あなた・・・・どこかで見た顔だと思ってましたけど・・・・・高園寺財閥の・・・・・・・。」

ようやく、誘拐犯の顔を思い出す。 
山のように来ていた見合い写真の中にあった顔。

「そうよ。高園寺財閥の一人娘の絵梨花よ。」
「そのお嬢様が、どうして誘拐なんて大胆な事を?」

おおよその察しは付く。
見合いを片っ端から断ってきた蓮にとって、こんな事は日常茶飯事だ。
だが、ここまで大胆に誘拐された事は無い
大抵、会食の後などにドサクサ紛れ娘を連れて来たり、蓮を家に誘おうとするぐらなものだ。

「だって、ちっとも私と見合いの席を設けてくれないから・・・・・。こうでもしないと会えないでしょ?それに・・・・少々退屈してたの。平凡な日常に・・・・・・。」
「退屈?」

その言葉に、何か引っかかったのか蓮は微かに眉を上げた。

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Master and Servant 14

2011/01/22 (土)  カテゴリー/Master and Servant 全62話完結

一日の仕事も終わり、キョーコは与えられた自室で報告書を書いていた。
それは不破家に雇われてからの日課だった。

「はぁ・・・・・。今日も何事もなく終わって良かった。」

ベットに寝転がり、伸びをする。
コンコン。
ノックの音と共に顔を出したのはキョーコがガードをしている不破家のひとり息子の尚だった。

「どうかしたの?」

幼い頃からガードをしている為、幼馴染として育ったキョーコは尚とは普通に話す。
それは尚が敬語を使うと怒るからだった。

「ちょっといいか?」

遠慮がちにそう言いながら部屋に入って来た。
いつにない真剣な顔に、キョーコも何事かと驚きを隠せない。
最初は他愛無い話だった。
でも、将来の話をし始めた時、尚の表情が険しくなった。

「キョーコは・・・・まだ、そいつの事探すのか?」
「探すわよ。私はいつかその人を探し出して仕えるの。それが私の夢なの。」

熱く語るキョーコに尚は機嫌を損ねる。
それは自分の所から、去るといっているも同じ。
でも、この話は昔からして来た。
尚は家を継ぎ、キョーコは行方不明になっている将来の主に仕えるという夢。

「キョーコはそいつの事・・・・好きなのか?」
「す、好きって・・・・そ、そんなんじゃないわよ。だってたった一週間しか一緒にいなかったのよ?」

慌てて否定するが、やはりまったくその気がないという訳ではなさそうなそぶり。
それも、毎回の事。
嬉しそうに相手の話をするキョーコに、いつも尚はヤキモキしていた。
言葉では、毎回見つかるといいと言うが、本音は見つかって欲しくないと思っていた。

「キョーコ・・・・・ずっと俺の側に居ろよ。俺の事をこれからも守れよ・・・・・俺は・・・・おまえの事が・・・・。」

急に両肩を捕まれたかと思ったら、凄い勢いで押し倒された。
組み敷かれた状態で、キョーコは困惑しながら上に居る尚を見る。

「ショーちゃん?冗談は辞めて・・・・よ・・・・・。」

いつもと様子の違う尚の態度に、キョーコは気が動転する。
たまにキョーコをからかうような事を言う事はあるが、ここまで真剣な尚の顔にキョーコは言葉を失う。
絶句しているキョーコの首筋に、尚は唇を這わせていく。

「やめて!?やめてよショーちゃん。」

少し押し返しただけではビクともしない。
これをすればここをクビになるだろう。
でも、キョーコにはもうこれをするしかなかった。
こんな事は、冗談でも勢いでする事でもない。
好きな人とする行為だ。

バシッ!!ドスッ!!

尚の頬と腹部に痛みが走った。
乱されかけた衣服を治しながら、ベットから逃げるように起き上がると信じられないと言った表情で尚を見た。
裏切られたショックで、知らず頬を雫が伝った。

「んっ・・・・・・・。」

薄っすらと開いた目に飛び込んできたのは、薄暗い見慣れぬ天井。

「うっ・・・んっ・・・・。やな夢見ちゃったな・・・・・・。」

前の主との事を思い出し、気分が沈む。
それもこれも、今日尚に会ったからだろう。
キョーコにまったく気がつかなかった。
起き上がろうとして、キョーコは自分の上に蓮のジャケットが掛けられている事に気づいた。
それと同時におなかの痛みに思い出す・・・・・・。
屋敷での騒動を・・・・・そして、蓮の取った行動を。

「まったく・・・・あの人何考えてるんだか!?」

守るべき対象のとった意外な行動のせいで、どうやらキョーコも連れてこられたらしい。
それなら蓮を探す手間も省けると、キョーコは冷静に周りを見渡し状況を把握する。
手には手錠・・・・・・足にも足枷。
幸い、ブレスレットは無事の様だ。
部屋には物置に使っているのか薄暗くシーツやが置いてあり、窓は無く、唯一の扉には鉄格子。
出口はそこしかないらしい。
そっと外の様子を伺うと、外には見張りの男が2人・・・・屋敷に来た男達とは違う。

――――― とにかく、ここから出ないと。

キョーコはブレスレットから針金のようなものを出し、手錠と足枷の鍵を手馴れた手つきではずしていった。

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Master and Servant 13

2011/01/18 (火)  カテゴリー/Master and Servant 全62話完結

屋敷の周りを異常がないか確認しつつため息が出る。
まさか、尚に会うとは夢にも思わなかった。
尚の事は、蓮ならなんら情報を掴むのは簡単であろう。

「あんな嫌がらせするくらい、私の事・・・・・・・。」

蓮は、他人に壁をつくる所があると、社が以前言っていた。
確かに最初は嫌な所もあったが、最近ようやく蓮と信頼関係が出来てきたと思った矢先・・・・。
キョーコなりに精一杯やって来た。
社のように、蓮を一生の主にする事は出来ないが。

「はぁぁぁぁ~。あの人は一体どこにいるんだろう・・・・・・。」

月を見上げながら何度目かのため息をつく。
キョーコが一生の主と決めた人物・・・・・・・・その人物はキョーコがまだ幼い頃、宝田邸で護衛の訓練を受け始めてすぐに出会った。
ある事件を機に、主として仕えたいとボスに詳しいその人物の話を聞いたが、楽しみは先に取っておいた方がいいだろうと、もったいぶって話してはくれなかった。

『時期が来たらキョーコに紹介してやるから、それまで他所でがんばってくるといい。実践で経験をつんだ方が将来役に立つからな。』

その言葉を信じ、歳が同じだからという理由で最初のガードに雇われた尚の家にいる間に、行方不明になったと聞かされた。
行方をボスに捜してもらったが何ら手掛かりが掴めず、キョーコ自身も他言無用という約束の下、何とか名前だけ教えてもらった。
だが、ボスが探し出せないのに何の力も無い自分が探し当てられる筈も無く・・・・暫くは落ち込んだ日々を過ごしていた。

「本当だったら、今頃紹介してもらってるはずだったのに・・・・・。」

尚の所で数年仕えたら、その人の所に行くつもりだったのにそれは叶わなかった。

「まぁ、向こうに断られてたかも知れないけど・・・・・。」

屋敷に異常がないのを確認し、自分の言った言葉にしょげながら玄関に戻って来ると、そこに蓮が立っていた。

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Master and Servant 12

2011/01/13 (木)  カテゴリー/Master and Servant 全62話完結

足早にパーティー会場を後にした蓮達は、駐車場へと急ぐ。
車の外にはキョーコがぼんやりと佇んでいた。

「服、着替えちゃったんだ。」

残念そうな蓮の声に、キョーコは顔を上げた。
嫌な思いと一緒にさっさとドレスを脱ぎたかったキョーコは、いつもの護衛用のパンツスーツに着替え、ついでにウィッグも外し化粧も落として、すっかりいつものキョーコに戻っていた。

「あのカッコじゃ、動きに限界がありますから。それに、もうパーティーは終わりましたし。」
「それは残念・・・・・・。でも、先に車に乗っててよかったのに。」
「俺もそう言ったんだけどよぉ、蓮より先に車には乗れないって・・・・・・・・新しいガードさんは頑固だな。」

状況を説明したのは、お抱え運転手の黒崎だった。
キョーコは、一通り敦賀邸の使用人達を紹介してもらったのだが、サングラスを掛け耳にはピアス、顎に髭をはやしていた黒崎に驚いた。

「俺は黒崎、訳け合ってここで蓮のお抱え運転手やってんだ。運転にはちと自信あるぜ。よろしくな。」

主の事を呼び捨て・・・・・・まぁ社もそうだが・・・・ここに雇われている人は皆一癖も二癖もありそうだ。
『この人、絶対堅気じゃない・・・・・』
チャライ話し方にそう思うぐらい、胡散臭い人物。
だが、キョーコの作る朝食と昼食を、いつもおいしそうに食べてくれるので、キョーコは黒崎の事が嫌いではなかった。

「とにかく帰ろうか。」
「はい。」

車に乗り込むとゆっくりとホテルの駐車場を後にした。

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Master and Servant 11

2011/01/07 (金)  カテゴリー/Master and Servant 全62話完結

突然の再会にキョーコは放心状態になる。
辞めた雇い主にこんな所で再会するなんて。
なんとか、気持ちを立て直しゆっくり立ち去ろうとした時、目聡くも目が合った。

――――― ・・・・・き、気づかれた・・・・・・?

慌てて俯くキョーコに、元主は近付くと話しかけてきた。

「へぇ、ロクな女いないと思ってたけど・・・・・・・あんた、なかなかいい線行ってるぜ。俺の事は・・・・・もちろん知ってるよな。」

パーティー用にメイクをバッチリして変装しているからなのか、キョーコにまったく気付くことなくのうてんきに話しかけてくる。

――――― 落ち着くのよ・・・・・・・私だって、まだバレてない。

深呼吸を一つして、震える体を落ち着かせる。
そして何食わぬ顔で、まんべんの笑みを浮かべ向き直った。

「初めまして、わたくし美緒と申します。不破財閥の尚様にこんな所でお会い出来るなんてなんて感激です。」

内心、引き攣りながらも手を出して握手を求める。
尚はこう言った煽てにめっぽう弱い。
それは身近でずっと一緒にいた者だから分かる事。
キョーコの言葉に、まんざらでもなさそうな尚は気分良く握手を交わす。

「そ、そうか。まぁ、なんだな・・・・・美緒って言ったっけ?もう少し向こうで話さないか。ここは雑音が多すぎる。」

雑音・・・・・・要するに蓮に対する周囲の賞賛の事を言っているのだろう。
だが、キョーコはこの場所を離れる訳にはいかない。

「ごめんなさい、勝手にこの場所から離れる訳にはいかないの・・・・・・。」

そもそも、蓮のガードで来ているのだ。
持ち場を離れる訳にはいかない。
しかし、尚はそんな事知る由も無い。

「なんだよ、お前もアイツ目当てなのか?」

女性が群がる人物を睨みながら、ムッとする。
ある意味そうではあるが、そんな事は言えない。
とりあえず、なんとか言い訳を考える。

「あの・・・・・・私は・・・・・彼の・・・・・・。」

『遠縁の親戚で』と言おうとしたが、その先は言わせてもらえ無かった。

「やめとけって、あんな顔だけ男。それより俺と向こうで話してた方が絶対に楽しいって。」

勝手な事をいいながら、キョーコの腕を掴んだ。
その瞬間、嫌な思い出が蘇る。
それに耐えるように、キョーコは何とか言葉を振り絞る。

「いえ、・・・・ですから・・・・・・・・。」

なんと断ればいいのか、言葉が見つからない。
なるべく理由を話さず、騒ぎを起こす事無く、そして尚のプライドを傷つける事無くこの場を収めなくては。
しかし、キョーコの心配を見事に打ち砕いたのは誰であろう、蓮だった。

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明けました!!

2011/01/01 (土)  カテゴリー/独り言

明けましておめでとうございますm(_ _)m
昨年も沢山の皆様に遊びにきて頂き、本当にありがとうございました。
今年も、このサイトに遊びに来て下さる皆様が、少しでも楽しい気分になって頂ける一つになれば幸いです。
去年に引き続き、今年もがんばって創作していきたいと思っておりますので、
気長にお付き合い下さいませヾ(@^▽^@)ノ
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