スポンサーサイト

--/--/-- (--)  カテゴリー/スポンサー広告

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Another ★World 39

2010/08/31 (火)  カテゴリー/Another★World 全48話完結

局での収録の為、蓮と社は到着した局内の通路を歩く。
気のせいか、局内がざわついているような気がする。

「蓮、聞いたか?今、クーが来日してるって。」

その言葉に、蓮は密かにこめかみが動いた。
だが、そのことに社は気づいていない。
社長から、来日する事は聞いている。
蓮がハリウッドに進出するにあたり、そろそろ会ってみないかとは言われていたが・・・・・・。
昔クーが日本で俳優をしていた時に、大きな話題になったドラマのリメイクを蓮が今、同じ役柄で演じている。
そのせいもあり、何処の局でも、来日に合わせて話題が過熱していた。

「実は・・・・今日、この局にきてるらしい・・・・・・。」

少し声を潜め神妙な面持ちで社は蓮にそう囁いた。

「そうなんですか・・・・・・。」

局内がざわついている理由に納得しながら、その後蓮は無言で廊下を歩く。
社はもしかして余計な事を言ったかと不安になった。

「蓮・・・・・もしかして俺、いらぬ事を言ったか?」
「どうしてですか?」
「だって・・・・お前クーがきてるって言ったら、急に無言になったから・・・・・。」

蓮に限って緊張しているとは思えないが・・・・・・。

「同じ局でも、入り時間も分からないし、偶然出会うなんて事は無いと思うから・・・・・。」

慌てて、フォローする社に蓮は気を使われているのかと笑って返す。

「社さんが心配するほど、気にしてませんか・・・・・・・・。」

カ~ン・・・カコ~ン・・・カコン・・・・・・カン・・・カン・・・・・。
急に階段から、何かが落ちる音が聞こえ、蓮はその音を確かめるべ視線を向ける。
蓮の足元に、コーヒーの缶が転がって来た。
どうやら、それが落下して来た音のようだ・・・・。
それを拾い上げていると、階段を慌しく下りてくる音が聞こえる。

「すみませ・・・・・・!?」

階段を駆け下り、蓮が手にした缶を回収しようと謝った女性はそのまま固まった。
それは蓮も同じだった。

続きを読む

スポンサーサイト

近況&拍手お礼

2010/08/24 (火)  カテゴリー/独り言

お盆も終わったのに相変わらず、残暑は厳しいですね~~(/□≦、)
蝉の声は少し静かになりつつありますが・・・・・。
今住んでいる所はとにかく暑い!?
前の街の方が、もう少し暑さがましだったように思います。
まぁ、日本全国暑いですが・・・・・今住んでいる部屋には、なんと風がほとんど入ってこない+日差しがサンサンで、部屋がいつまでたっても灼熱地獄。
帰ってくると、最初にするのは部屋の窓という窓を全開にする事。
ほんと・・・・蒸し風呂状態で、外にいたほうがまだましなくらい・・・・・。
皆様も、体調には十分気をつけてくださいね。
人間、体が資本ですから!!

たまに、PCの調子が悪いと愚痴っておりますが、最近本当にやばいです!?
PCで音楽を聴きながら書いているのですが、突然音が鳴らなくなり、
少し振動を与えるとたまに鳴りますΣ(゜д゜;) 
今、書きながら、もう3回も音が途絶えました・・・・・・。
スピーカーが悪いだけなら、買い替えも渋ってしまいます。
なんだかんだとPCは高いですからね。
引越し貧乏な私には到底手が届かない・・・・・・(_´Д`)ノ~~ 
最近、私の好きな人のCDが出たのでガンガン聞いてたんですが・・・・。
時々彼の歌声が途切れ、せつなくなりますε=( ̄。 ̄;)
私のPCは今年で6年目・・・・・・・。
もう少しがんばれと、たまに声をかけながらキーボードを叩いております。


今回も訪問いただき感謝、感激です。
はじめましての方も常連さんもほっこりくつろげるcafeの様に、のんびりしていってください。
それでは、以下拍手お礼です。

続きを読む

Another ★World 38

2010/08/24 (火)  カテゴリー/Another★World 全48話完結

LMEの事務所を自由に見学しても良いといわれたキョーコは、当てもなくいろんな部署を見学していた。
みんな忙しそうに働いている。
日本に居た時も、あまりTVを見ていなかったキョーコは、この事務所に芸能人がいたとしても気が付かないだろう。

「芸能事務所って思ったよりも華やかじゃないのね。」

自販機でジュースを買いのどの渇きを潤す。

「ショーちゃん・・・・元気そうだったな・・・・。」

空港でチラリと見たTVに映っていたのは紛れもなく松乃園・・・・。
そして、休憩所においてあった雑誌にも松乃園の事が紹介されてあった。
今注目されている次代の若き経営者としてTVでも雑誌でも、ショータローが紹介されていた。
昔の古い旅館のしきたりを残しつつ、新しいものを取り得れて老舗旅館を繁盛させていると・・・・・。

「がんばってるんだ・・・・・・・。私もがんばらばくっちゃ。」

その時、キョーコの携帯がなり始めた。
慌てて出ると、すぐに社長室へ戻ってくるようにとのお達し。
キョーコは慌ててジュースを飲み干すと、社長室へと向うべくそのブースを出た。
キョーコが通路の角を曲がってすぐ、反対の通路から入れ違うように蓮と社が同じ自販機でコーヒーを買う。
置かれていた雑誌に手を伸ばし、ヤシロはなんとなくそれを捲った。

「蓮・・・・・これって不破だよな?こないだTV局で会ったけど、随分がんばってるみたいじゃないか。」

先月、TVの取材で松乃園が紹介され、スタジオで収録があったらしく局の廊下で偶然出くわした。

「彼もキョーコちゃんと連絡とって無いみたいだったな。」

蓮を見るなり、本当にキョーコと連絡を取り合っていないのか突っかかって来た。
近くにいた警備員に取り押さえら、ヤシロが慌てて知り合いだと話し、大きな問題にはならなかったものの、本当に自分本位な所は変わっていないと思ってしまった。

「蓮、キョーコちゃんがアメリカに渡ってもう1年だな・・・・・・。今頃どうしてるんだろな?」
「・・・・・・元気でやってるんなら、それで良いんじゃないんですか?」

あの時は、ショータローも連絡をしていないことに安堵したものだった。
母親伝で、元気にしていると言う事を去り際にボソリと呟いていったのがなんとも彼らしい。
余り話題には出していないが、いまだに蓮はキョーコの事を想っているのが良く分かる。
ずっと躊躇って来たハリウッド行きの話を、最近前向きに考え始めたのだ。
躊躇っていた理由は分からないが、前向きになったのはきっとキョーコが異国の地にいるからかも知れない。

「とにかく、来年からお前はもっと忙しくなるぞ。」
「そうですね・・・・社さんにもこれからもっと迷惑をかけるかもしれません。」

謝る蓮に社は戸惑う。
実は、海外のマネージメントは社ではない誰かがすることになっているのだ。
その事は、まだ蓮には極秘。
そして、そのマネージメントを誰がするのか、社も知らなかった。

続きを読む

Another ★World 37

2010/08/15 (日)  カテゴリー/Another★World 全48話完結

アメリカに渡り、あっという間に1年が過ぎた。
最初は、習慣も文化も違うこの国で、本当にやっていけるのか不安で仕方なかった。
ホームシックになって、母に初めてもらった手紙を何度も読み返し、コーンを握り締めた事もあった。
手紙には、片親だからとバカにされないように、何処へ出ても恥ずかしくないようにと厳しく躾けて来た事、そしてキョーコの父の事を本当に愛していた為、その忘れ形見のキョーコを見ると、辛さのあまり今まで冷たくして来たと書かれてあった。
キョーコがショータローの事で辛い思いをしていた時も、本当はちゃんと話を聞いてやりたかったが、今更母親面など出来る訳もなく、頼ってくれた事が本当に嬉しかったと書かれてあった。
今まで、自分は憎まれていると思っていた。
でも、そうではなかった事にキョーコは漸く母との溝が埋まったような気がした。
電話はしなかったが、時折手紙のやり取りをしていた。
さすがに1年も居ると言葉も自然と聞き取れ話せるようになる。
いや、そうなったのはホームステイ先の主のせいと言っても過言ではない。
奥さんはアメリカ人、そして主は日本人とアメリカ人のハーフ。
母と昔幼馴染だったと言う話しは本当だったようで、高校が別になってから自然に合わなくなり今に至るらしい。
最初は日本語も交えての会話だったが、半月経つとぱたりと日本語で話さなくなった。
これも、キョーコの為だというが、最初はただの意地悪かと思った。
意地悪されればされるほど燃えるのがキョーコの性格。
それが功を奏したのだろう・・・・・・。
そのお陰で、2ヵ月後にはすっかり言葉に不自由は感じなくなった。
そして、宝田に頼まれた仕事もキョーコが語学を身につけるのに役立っていた。

「キョーコ、置いていくぞ!!」

こんな形で日本に来るとは思いもしなかった。
降り立ったロビーのテレビに流れる情報番組に、キョーコは釘付けになっていた。
そんなキョーコを呼ぶ声に、慌てて荷物を抱えなおす。

「あっ、先生待ってください。」

慌てて、さっさかと歩く主を追いかける。
足の長さのせいなのか、中々追いつかない。

「キョーコ早くしろ。迎えの車はもう来てるぞ!!」
「はい。」

スーツに身を包み、あの時より伸びた髪を茶色く染めアップにして、キョーコは急いで追いかけた。
車の中で、今日からの日本滞在の予定を確認する。
キョーコはホームステイ先の主、ハリウッドスターのクー・ヒズリの付き人として日本にやってきたのだ。

「何を見蕩れていたんだ?」

先程立ち止まっていた事を指摘されたのだろう。
怒られると思い、キョーコは謝る。

「すみません・・・・・。懐かしい顔を見たものでつい・・・・・・。」
「懐かしいか・・・・・。日本は久しぶりだからな・・・・。どこか行きたい所はないのか?会いたい人とか?」
「いえ・・・・・私は遊びに来たわけじゃありません。それに、まだまだ未熟な私が日本に来ること事態・・・・。」

この話が出たとき、キョーコはまだ早いと断った。
クーの最愛の妻、ジュリエナもキョーコは日本に行く事を大反対した。

『キョーコを連れて行くなんて酷いわ。折角明後日からオフになるからお買い物に行ったりバカンスを一緒に楽しもうと思ってたのに。あなたばっかり、キョーコを独占してずるいわ。』

泣きながら、クーに怒るジュリエナ。
いつもクーの付き人として一緒に行動している為、ジュリエナはクーが家にいる時しか、キョーコに会うことが出来ない。
ホームステイ初日から、大歓迎を受けたキョーコは世にも珍しい味の料理を食べた。
聞けば、ジュリエナの手作りとか・・・・・・。
モデル兼ハリウッド女優のジュリエナは陣外の美貌を放っていた。
そんなジュリエナの恐ろしいまでに味覚が崩壊した料理を食べたキョーコは、内心『美人でも不得意なものがあるんだ。』と思ったものだ。
そんな2人はキョーコの事を本当の娘のように可愛がってくれた。
もちろん仕事の時は手厳しかったが・・・・・・。
そんなキョーコと折角のバカンスをと思っていただけに、ジュリエナはクーにうらみつらみを並べ立てる。
だが、これも仕事だからと何とか言い聞かせ、キョーコを日本に同行させた。
それもこれもすべて・・・・・・・。

「会ったら文句を言ってやる。」
「何かおっしゃいましたか?」

クーの小声にキョーコは聞き返す。
だが、何もないと返され、それ以上聞くことは出来なかった。
ついた所はLMEの事務所。
キョーコも初めての場所だけに、緊張が走る。

「いくぞ。」

クーの言葉に、キョーコは気を引き締め事務所に入った。

続きを読む

Another ★World 36

2010/08/08 (日)  カテゴリー/Another★World 全48話完結

仲居達に最後の挨拶に行くと、みんな腰を抜かすほど驚いていた。
そのことを思い出し、キョーコは駅のホームでひとり思い出し笑いをしていた。

「何ひとりで笑ってるんだよ・・・・気持ち悪い。」

その声は、絶対に聞き間違えるはずのない声だった。
振り向く事が出来ず、固まってしまう。
そんなキョーコの歩み寄って来たのはやはりショータローだった。

「俺に会いたくないのは分かってるけど・・・・・おふくろがこれをお前に渡せって。」

差し出されたのは、なにやら重そうな大きな袋だった。
戸惑うキョーコに、ショータローはため息をつく。

「中身は着物だってさ。」
「着物?」
「帯から足袋から草履も、一式入ってる。何かの役に立つだろうから持って行けって・・・・・。これ、結構重かったんだぞ!!さっさと受け取れよ!!」

投げるように渡された袋は確かにずっしりと重かった。
着物をもらえるのは嬉しいが、わざわざ手渡ししなくても母に頼んで送ってもらう事だってできるはず。

「おふくろも余計な事させやがって・・・・・・。どうせ、俺が余りにも惨めだと思って気を使ったんだろうけど・・・・・・言っとくけど、俺はもうお前に未練なんか無いからな!!」

昨日の今日で吹っ切れるようなそんな軽い気持ちではない。
蓮にも負けた気がして、悔しかった。
昨日の父親の話を聞いてショータローだって蓮のようにキョーコをカッコよく見送ってやりたいと思っていた。

「別に目くじら立てながら言わなくてもいいじゃない・・・・・・。」
「いつまでもそう思われてたらしゃくなんだよ。キョーコに振られるなんて、人生最大の汚点だ、屈辱だ。」
「何ですって!!」
「なんだよ!!」

暫く睨み合った2人は、顔を見合わせ噴出した。
伊達に長い間幼馴染だった訳ではない。
女将さんも、幼い頃から兄妹のように育った2人が、ギクシャクしたまま離れる事だけはしてほしくなかったのだろう。
顔を見ても、何を話せばいいのか分からないショータローは、駅に行く足取りも重かった。
なのに、何事もなかったかのような錯覚さえしてしまうほど、今の2人は昔のように普通に会話していた。
昔から、何でも知っている・・・・・性格も、好きなものも嫌いなものも・・・・・・。
喧嘩をしてもすぐに仲直りする所も幼馴染ならではなのだろう。
本当に、近くに居すぎて居る事が当たり前で、だからこそ見えなくなって・・・・・・・・そして手放す破目になってしまった。

「キョーコ・・・・・向こうに行ってもがんばってこいよ。」
「うん・・・・・・・。」

急にしおらしい言葉を言い出すショータロー。
いつも俺様なくせに、そんなことを言われれば調子が狂う。
そう思ったのもつかの間だった。

「俺はお前が振った事を後悔するぐらい、いい男になってやる。あいつよりもな。」
「・・・・・・・ショーちゃんには無理よ。」

カッコよく決めた言葉に、キョーコが深いため息をつきながら、呆れた声でそう返した。
やはり、何処までいってもこの幼馴染は俺様なのだ。

「おまえなぁ・・・・・・・・・どうしてすぐ水を差す様な事言うんだよ?」
「だって・・・・・相手はあの敦賀さんよ?」

4つ年上の大人の男。
自分は取り乱す事しか出来なかったのに、蓮はキョーコの事だけを考え、キョーコの為に身を引いた。
言いたくはないが、あの時男のショータローから見てもいい男だと、不覚にも思ってしまった。
だが、悔しくて素直に認める事など出来ない。

「いくら世間が認めようとも、俺はあんな顔だけ俳優は認めない!!」
「ショーちゃんに認めてもらわなくても、敦賀さんは気にしないと思うけど?」
「だから、一々勘にさわるこというなよ・・・・・。折角、俺様がカッコよくお前を送り出してやろうって言うのに。」

それを言わなければ、本当にカッコよかったかもしれない。
それさえも言ってしまう所がショータローなのだ。

「ショーちゃん・・・・・それは普通言わないわよ。」

キョーコの言葉に、ショータローは自分でもそう思う。
もう、時間も無い。
こんな事を言う為に、わざわざ来た訳ではない。

「う、うるさい・・・・とにかくキョーコ・・・・・俺はお前の人生にはもう必要ないかもしれないけど・・・・・お前の家はあそこなんだ・・・・・だから・・・・・・いつでも戻って来い。」
「ショーちゃん・・・・・・・・・今までありがとう。」

急に真面目になり、驚いたがそれでもその言葉が嬉しかった。

「寂しい事言うなよ。お前は俺の幼馴染だろ?それとも、幼馴染からもおりるつもりか?」

その言葉にキョーコは首を横に振った。
ホームに新幹線が入るアナウンスが流れる。
新幹線に乗り込むと、キョーコは入り口で立ち止まった。

「ショーちゃん、本当に今までありがとう。私は私の道を行くから、ショーちゃんはショーちゃんの道を見つけてね。」
「俺の道はもう決まってるよ。俺はあの旅館を海外に名前が届くくらい有名にしてやるからな。アメリカで楽しみにしてろ。」

頷くキョーコの目の前の扉がゆっくりと閉る。
その瞬間、ショータローの表情は歪む。
今にも泣き出しそうな表情で何か言った。
その言葉に、キョーコは涙を流しながら手を振った。

『俺が幸せにしてやれなくてごめんな。』

キョーコの胸にその言葉は沁みこんでいった。

続きを読む

あとがきについて・・・・・

2010/08/03 (火)  カテゴリー/独り言


~ まちゃき様 ~

ようこそ、kurokuma cafeへ。
ご質問ありがとうございます。
コメントを読んで、慌てて確認させていただきました。
限定公開が終わった後、消去したつもりの後書きがまだ残っていたようです。
他の方で“嘘つきな関係31”のあとがきに(もう消去させていただきましたが・・・・・・。)
『31と32の間に限定の話がある』
を読まれた方もいらっしゃるかと・・・・・・。

すみません・・・・・・・。
もう公開しておりません。
当時、2週間ほど限定公開してすぐに消去したようで、バックアップを探してみましたが、残念ながら残っていませんでした。
なので、再公開どころか文章自体がないので、UPする事は不可能のようです。
内容的には“裏”な話しだったと思いますが、なにせ去年の事なので、どうして消去したのかは不明・・・・・。
楽しみにして頂いていたとしたら、本当に申し訳ないです。

Another ★World 35

2010/08/03 (火)  カテゴリー/Another★World 全48話完結

翌朝、キョーコはいつもよりも少し早起きをした。
昨日行けなかった川原に行ってみようと思ったのだ。

「昨日は、女将さんと話しこんでて行けなかったし・・・・・。」

携帯を手にキョーコは部屋を出た。
朝靄の中、勝手知ったる道なき道を歩く。
落ち葉を踏みしめながら、鳥の囀りと川のせせらぎを聞き歩く。

「水が冷たい!!」

手を川につけ、キョーコは名残惜しそうに川原を見回す。
何もかも懐かしい景色。
初めて蓮に会った時も、再会した時も、キョーコはここで泣いていた事を思い出し苦笑する。

「敦賀さんには変な所ばっかり見られてるわね・・・・・・。」

本当に、迷惑ばかりかけてしまった。
ちゃんと謝りたいけれど、今会う事はどうしてもフェアーじゃない気がする。

「折角だから、この川原も写メっていこ・・・・・。」

ポケットから携帯を出し、キョーコは川原の景色を撮っていく。
くじけそうになったら、この写真を見てがんばろうと思った。

「さてと・・・・少し早いけど、みんなに挨拶に行こうかな。」

時間的には少し早いが、みんなもう出勤してきている頃だろう。
今日でここを離れるといえば、みんなどんな顔をするだろう。
驚く顔を想像しながら、キョーコは来た道を戻ろうと歩き始めた。
その時、誰もいない川原から携帯の着信音が流れ始めた。
驚いて辺りを見回す。
だが、人の気配すらない。
音を頼りに、キョーコは大きな石のある場所に辿り着き、そこに携帯が落ちていることに気がついた。
しかも、着信者の名前は社だった。

「この携帯って・・・・・・もしかして敦賀さんの?」

この場所を知っていて、社からの着信となれば蓮くらいしか思い当たらない。
昨夜ここに来たのだろうか・・・・・。
キョーコがここを訪れていれば会えたのかもしれない。
来ればよかったという後悔は無いものの、蓮がこの場所にどんな気持ちで佇んでいたかと思うと胸が苦しくなる。
携帯を拾い上げ、キョーコは社に知らせようと携帯に出た。

『もしもし・・・社さん?』

その声に、携帯の向こうから、息を飲む気配がする。

『・・・・・・最上さん・・・・・・・。』

それは紛れもなく蓮の声だった。

『あっ・・・・・・社さんかと思って・・・・・・すみません・・・・・。』

なんだかずるいような気がして、言葉がうまく出てこない。
ショータローに義理立てする必要なんて無いのに、なんだから悪い事をしている気がしてしまう。

『昨日、携帯を落としたみたいでね。社さんに携帯を借りて何処にあるか鳴らして・・・・・・。』

そこで会話は途切れた。
声が電話口以外から聞こえてきたのがわかる。
その声の方に向き直ったキョーコは、携帯を耳元から下ろしている蓮の姿を捉えた。

「!!」

思わぬ再会にキョーコはただ、蓮を見ていた。

続きを読む

最近の出来事&お知らせ

2010/08/02 (月)  カテゴリー/独り言

暑いです・・・・・。
この暑さに、黒いテンプレは益々暑苦しい・・・・。
そう思い、爽やかな色違いを発見したので、早速模様替え。
見た目だけでも、涼しくなっていただけましたでしょうか?

それと皆様にお知らせです。
この度・・・・・・・・・

続きを読む

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。